【第2回】データ好きがおすすめしたいプロ野球データサイトや本について【必見】【2024年版】
前回の記事の続きです。
前回の記事は以下からどうぞ。
前回はデータを取り扱っているサイトで特におすすめなものをピックしています。
今回はデータサイト以外で面白いコラムなどを投稿しているサイト(ブログ)を紹介します。
データを使った考察を読み進めてみたいという方におすすめです。
データサイトでありながら考察を投稿しているサイトもありますが、それは次回特選記事の一環として紹介させていただければと思います。
また今まで私が読んできた本や映画でおすすめなものも紹介していきます。
前回と同様お気に入りのサイトが見つかればブックマークなどを、本などはAmazonのリンクを貼っているので是非購入してみてください。
どのサイトも本も一見の価値ありです。
↓前回の記事
おすすめブログ・ブロガーさん
Namiki
Statscastのデータから打ちにくいスライダーやチェンジアップはどんな球質なのか、などといった分析を投稿しています。
「スイーパー」や「VAA」、「SSW」といった専門性の強い用語も解説してくれていて大変勉強になるNoteです。
自分を含めたアマチュアの人が触れるにはかなり高度な内容ですが、私自身普段の観戦でも見る観点が増加。
野球観戦を1段と楽しくしてくれたので理解するのは大変ですがじっくり読み込んでいってほしいです。
MLBでは球質がより詳細にわかるため前回紹介した「Baseball Savant」と並行して読むと選手の成長がわかってニヤニヤできます。
他に高度な話以外でもドラフトに関する話もまとめていて、例えば
・どういった選手が活躍しやすいのか。
・どれだけ活躍が予想できるか
などはドラフト会議において数値をどのぐらい見るべきなのかがわかるためドラフトファンにもおすすめです。
Baseball Concrete / Baseball Concrete Blog
同じ方が管理されているごっつりセイバーメトリクスの話をしているサイト。
前者の「Baseball Concrete」ではセイバーメトリクスの基本知識から歴史まで重要なところを満遍なく学ぶことが出来ます。
このサイトの内容がわかれば中級者以上のセイバーメトリシャンと言ってもいいほど手広く、そして内容も充実。
コラム的に書いている「分析・論考」では新しく野球を研究してみたい人にも嬉しい手法の解説もあり学ぶことが多すぎるサイトです。
指標の年間度相関や1軍と2軍の差といった辞書的な数値も残しており、考察するのに困ったらまずこのサイトを見ることをおすすめします。
後者の「Baseball Concrete Blog」ではセイバーメトリクスのより専門的な話をしています。
なので見るのは前者のサイトを読み終わってからのほうが読みやすいと思いますがこちらも負けず劣らず面白いです。
大枠の話というよりは重箱の隅をつつくような細かい話が多いですが、より指標の意義などを知ることが可能で理解も促進。
また時々英語の記事をまとめており
「この指標の背景の研究について英語で見てみたいけど検索できないなあ~」
という極めてニッチながらも地味に痒いところに手が届き非常に助かるサイトです。
もちろん英語から読めというつもりは毛頭ないですがもしハマった時このサイトに論文がまとまっていることは知っておくと助かるかもしれません。
Baseball Lab「Archives」
既に消されてしまったサイト。Web archiveサービスを活用してみることが出来ます。
アーカイブサービスを使っているためやや重いのは難点。
セイバーメトリクスを1から説明しているというよりは選手個人に焦点を当てている記事が多く見やすいかも?
記事自体は10年以上前のものなので2011年の中村剛也選手の分析など今だと歴史となっているようなものが中心です。
選手に焦点を当てているためテーマがわかりやすく、そこからセイバーメトリクスについての理解を深めることが出来ます。
また古いのもある意味長所で、昔はどんな風にその選手が見られていたのかというのがわかるため昔の新聞を読むような楽しさもあります。
セイバーメトリクスの学習というと
1.指標を体系的に学ぶ
2.選手個人に当てはめていく
という流れが一般的ですが(ある程度理解が必要とはいえ)選手個人から逆にどのような分析でどの指標を使うのか
というある意味実践的な使い方を学ぶことが出来るレアなサイトです。
消えてしまったことが悔やまれる良いサイトなので是非見に行ってほしいです。
八九余談
今までは完全にデータ的な話オンリーのようなサイトでしたがこちらは協約などにも果敢に突っ込んでいるサイトになります。
協約から見て感情論ではなくどうするべきなのかという話があり、興味を持つ人は少ないかもしれませんが学べることは多いです。
少なくとも中々議論される観点ではないので読むのは大変ですが見識は間違いなく広がります。
また全体的にやや毒が強く見えるのもポイント。
です・ます調ではなく断言系なので強く見えるというのもありますが日本野球のおかしい点などについてスパスパ切っていくので爽快感があります。
もちろん言葉が強いのは否定できないので合わない人はいると思いますが大丈夫なら色々見てほしいです。
ここまでデータの話をしていませんがちゃんとデータの話もあり、こちらも見応えが抜群。
選手個人の話や全体的な解説というよりは指標の歴史や背景についてより深掘るものが多い印象で内容も深いです。
一連の記事を読めばまるで自分がその指標のマスターになったと思えるほど濃く学びが多い時間を過ごせると思います。
BBANALY プロ野球データ分析
シミュレーションを通した分析を多く投稿しているサイト。
指標の解説というよりはケースバッティングってどうなの?
といった疑問に対してシミュレーションを通し分析していてより納得感があります。
多くの人が少しは考えたであろうことをシミュレーションを通してどうなのかというのがわかるので疑問が解かれる気持ち良い感覚を味わえます。
以上のように具体的な観点から話が進むのでかなり読みやすいためセイバーメトリクスというとお硬いなあと思う人ほどおすすめかも?
・球種を張るという行為は有効なのか
・先制点を取りに行く戦術は有効か
・ファウルゾーンが減ると得点はどれだけ増えるか
これらに疑問を持ったことがある人は是非
野球の分析と製作物のブログ
個人の成績予測や打線のシミュレーターなどを制作・公開しているサイト。
もちろん分析などをしている記事もありますが数は10個ほどでまとめてくれているため非常に読みやすいのがいいですね。
当然ですがそういった分析の記事などは一見の価値ありで特に先発と救援のレベル差はデルタの計算式を変えるほどのインパクトのあるものでした。
他にも「初見に弱いって本当?」というテーマのものも思わず膝を打つもので見応えがあります。
シミュレーターでは1950年から2021年までのおよそ70年✕12球団の打線をシミュレーションが可能。
自分ならこう組むのになあという妄想をシミュレーターを通して正しかったのかという検証ができ時間を潰せます。
2番打者にきちんと強打者をいれると得点がどれだけ増えるのかというかなり気になる点も具体的にわかるので疑問を持ったことがある方は是非。
そしてこのブログで公開されていて自分が特に遊んでいるのが「Penannt Spirits」という野球ゲーム。
パワ◯ロのペナントプレイのようなものを延々とやることができ、こういうのが好きな自分はうっかり100年以上遊んでいます。
※スタートは2017年から
同じ選手であってもロードする度に成績がガラッと変わるのでシミュレーターとはいえ野球の成績は予想が難しいことがわかります。
Sleep Now in the Numbers
基本的に英語を日本語に和訳しながら解説をしてくれているサイト。
引用などもしっかりしていて情報量の多さはとてつもないです。
ただその分内容がやや高度で結構長いことも多いので読むのは大変かも…。
それでも読み込んで見る価値は十分にあります。
グラフなどが多いので初見はまずグラフだけ見てざっくり理解するだけでも十分かもしれません。
打球角度のことなど最新(最終更新は2020年ですが)の研究に触れることが出来るためどんな感じでやっているのか気になる人におすすめです。
Gods do not answer letters.
チームごとの分析やゾーン別被打率などをまとめているサイト。
チームごとの分析は2019年で止まってしまっていますが当時を知ることが出来るため面白いです。
またゾーン別被打率や球種別被打率は結構気になる人も多いのではないでしょうか。
他に年齢曲線やストライクの価値なども分析していて辞書的に使えるものも多くあります。
特におすすめなのが「信頼に足るサンプルサイズ」について。
これを見るとなぜOP戦での打率は当てにならないのか、逆に何なら当てになるのかがわかりどこに注目すればいいのかがわかります。
またどれぐらいから信用できるのかがわかるので分析したい方の基準にもなる、一見の価値ありな記事です。
Tangotiger Blog
非常に著名なセイバーメトリクス研究家のブログ。
すべて英語なので読むのはややハードルが高いがグラフも多く比較的読みやすいです。
また今ならGoogle翻訳やDeepL翻訳もあるので、それらを活用すればなんとなく言いたいことはわかるのかなと思います。
実際私自身基本Google翻訳にかけてから見ています。
更新頻度も高く最新のStatscastのデータも使いながら研究成果を公表しているので最新のトレンドを知りたい方は是非。
ブログ自体はあまり長くないので案外すっと読めますから英語だからといっても臆せず読んでいただければと思います。
ちなみにリンクが繋がっているのは新ブログでそちらでも10年以上活動していてすごいのですが旧ブログでは2006年から稼働しています。
なんと約20年近く研究をし、それを公表しているわけで歴史的にも意義があるサイトだと思います。
ベイスターズを考える
Xでも仲良くさせていただいている三浦ベイ輔さんのブログ。
データで野球を見るのが好きでDeNAファンなら見ていて損はありません。
DeNAの選手個人個人の成績を細かく丁寧に見ながらどういうところが良く、どこが弱点になっているのかを端的に知ることが出来ます。
試合観戦にもいかせますし中々情報が出てこないファームの選手もよくまとめているので選手を知る切っ掛けにもなります。
勝利数や防御率といった現代ではあまり重要視されない指標などを無理やり使って褒めるのではなくちゃんと有用なものを使用。
このためただのポジティブブログにはない説得力があり、よりその選手のことが好きになれると思います。
Yuma
なんとNoteで1.2万人のフォロワーを持つYumaさんのNote。
広島専門の方で広島の選手個人の分析からチーム全体がなぜ不調なのかというところまで様々な観点でカープを解剖。
とにかく広島ファンの疑問を解消してくれるNoteです。
もちろん根拠や論拠だてもしっかりしており、
なぜ?から始まった疑問を順を追うごとに解決しある一定の結論まで持っていくので見応えがあります。
とりあえず広島ファンの方ならフォローして間違いなしです。(最近は記事がないのでXのほうがいいかも
おすすめ本・映画
マネー・ボール
おすすめ本・映画の第1弾はマネー・ボール。
もはやこの分野では鉄板ですが鉄板だからこそ外せません。
自分が見たのは映画ですが大変面白かったです。(リンクは小説)
もちろんデータ分析してわかったことから不当に安い選手を集めるという分析の大切さを教えてくれます。
ただそれだけではなく、純粋に弱者が強者に勝つ王道的・ドラマ的な面白さがあるからこそこれほどまでに人気なのだと思います。
セイバーメトリクスの導入から面白い映画を見たい人まで幅広くおすすめです。
セイバーメトリクス入門 脱常識で野球を科学する
入門書、初心用といえばこれ。
歴史から野球の構造、そしてどうしてその指標が有効なのかについて丁寧に記載されていてこれさえ押さえれば基本はOKと言えるほどです。
完全に何も知らないと苦労するかもしれませんがそこまで複雑なことは言っていないのでじっくり読み込んでくれればと思います。
入門ということでクラシックな指標というか基本の説明が主でいわゆる最新のものを取り扱ってはいません。
なのである程度知っている人としては物足りなく感じるかもしれませんがこれはあくまで基本の書。
ある程度理解できたと思ったら来たら是非以下の本などにも手を伸ばしてみてください。
野球データ革命
「セイバーメトリクス入門 脱常識で野球を科学する」よりもMLBのデータなどを活用し最新の研究が載っています。
それぞれの球種の変化量や球速はどれぐらいが抑えやすいのか、また打球速度や角度はどの程度がいいのか
といった具体的なところにまで踏み込んでおりより実践的な本と言えます。
この本の内容について抑えておけば実際に野球をする学生の方、また指導者にとっても間違いなく有益。
もしより具体的に投球や打撃をよくしたいと考えている方がいるなら是非手に取ってほしいと思います。
ちなみに地味にライオンズファンにとって嬉しいのが平良・秋山選手の対談が載っている点。
ライオンズファンの方にはそういった意味でもおすすめです。
デルタ・ベースボール・リポートシリーズ
長年続くデルタ分析本シリーズ。
自発的にこのシリーズ本を買うようになったら立派すぎるセイバーメトリシャン。
複数の分析を1冊の本にまとめた形式で基礎的な解説は殆ど無いので難易度は高め。
ただその分内容も濃く、野球を観戦するうえで視野を広げてくれることは間違いないです。
実は最終的にこのシリーズを読み耽る人を日本中に広めたいという野望があります笑
終わりに
とりあえずこれで第2弾終了です。
次は最後に紹介したサイトの中や本からよりすぐりの読んで欲しい記事をまとめていきます。
よければお付き合いください。
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次回は以下からどうぞ。
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