2024プロ野球シーズン初頭 驚きのチーム分析 本当に戦力があるのはどのチーム?
2024年プロ野球も既に1か月以上がたち多くのチームで明暗が分かれようとしています。
各球団のファンの方も様々な思いを持っているのではないでしょうか。
自分は西武ファンなのですが4/9以降記憶がおぼろげです。
今回の記事では開幕約1か月の各球団の戦力を分析し各チームがどのような強みや弱みを持っているのか確認。
阪神やソフトバンクは本当に圧倒的なのか、また西武は本当に弱いのか。
その他チームはどのような状態なのだろうか。
またもし外国人の補強やトレードするなら‥という妄想などにお役立てください。
タイトルにもありますがデータ的に詳しく見ていくのでそういうものに興味がある方に特におすすめです。
これを見ればチームの弱みや強みはバッチリ理解でき‥るように頑張って書いたのでよければ最後まで見てください。
※追記 最後に各球団の詳細の詳細について追加しました 気になる方は是非どうぞ!
ちなみにあらかじめざっくり概要を説明すると
・セリーグ
思ったより阪神は圧倒的ではなくヤクルトが強い。
他は横一線というレベル。
・パリーグ
ソフトバンクが本当にやばいぐらい強い。
反面西武は圧倒的な最下位だが悲観するほどではない。
特に今年は歴史的な打低のシーズンで投手は過大に、野手は過少に評価されやすい環境です。
そういった偏見というわけではないですがなるべく公平に見るのにも役に立つと思います。
是非見ていってください。
まだシーズン途中というのもあるので概要的に得失点差などを大まかに見ていきます。
データは以下のサイトから引用しています。(データは5/1終了時点)
https://1point02.jp/op/index.aspx
戦力に関しては
投手はFIP
打撃はwRAA
守備はUZR
走塁はUBR+wSB
で計算し投手と打撃にはPF補正を掛けてリーグ内で比較します。
それぞれの指標の詳細な解説は上記のサイトに詳しく説明されているので気になる方はそちらを。
一応この記事でもある程度は解説しています。
概略だけ見たい人は「いい感じ」に戦力図になるようにしていると思っていただたいて大丈夫です。
面白かった場合やもし何か間違いなどあればコメントください。
では見ていきましょう。
概要
順位表
まずは王道に順位から確認していきます。
セリーグ
セリーグでは前年の覇者らしく阪神が他を圧倒。
貯金は阪神だけで2位には3ゲームもの差をつけています。
ただ下位も大きく離されているわけではなく2位から5位(6位)までは1ゲーム差と2015を思い起こさせる戦国時代です。
昨年と比較するとずば抜けて下位だったヤクルト・中日が頑張って食いついています。
パリーグ
パリーグではソフトバンクが勝率.700を超える圧倒的な力の差を見せつけています。
また日本ハムが昨年の最下位から大きく躍進し2位に。
前年の覇者オリックスは借金2個と苦戦気味。
西武は12球団で唯一10勝に届かず5位と3.5ゲーム差をつけられる苦しい戦いを強いられています。
続いては得失点差とそこから予想される貯金数について見ていきます。
得失点差
「なぜ得失点差を見るの?」
と思う方もいると思うので解説をしますと(知っている方は飛ばしてください)
まずご存じの通り野球というスポーツは相手よりも多く得点を目指すスポーツです。
公認野球規則1.05
各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする。
よって純粋に考えれば得点が多く失点が少ないチームほど勝ちが多くなるはずですし実際にシーズン単位で見てもその傾向があります。
例えば貯金数と得失点差の関係は
先人の先行研究 によると
という非常に相関が強いものになりさらに得失点差を4~5の数で割ると貯金数にほぼ相関します。
また同じ先人の先行研究によると接戦に強いチームというのは一貫性がないことが報告されています。
上の図は
「もし本当に接戦に強いチームがあるならそれはランダムに試合を取っても一貫性が見えるはず」
という仮定から偶数番目の試合と奇数番目の試合を抽出し接戦での勝率を比較したものです。
この図から分かる通りそれはほぼ一貫性がなく、したがって
「接戦に強い(弱い)チームというのは恐らくだが存在しない」
ということが結論として言えます。
つまるところ実際の貯金数を見るよりも得失点差を見たほうがチームとしての力が見えるのです。
そういったことについてより詳しく解説しているnoteもありますのでよければそちらをどうぞ。
では改めて各リーグについて見ていきます。
セリーグ
得失点差で見ても阪神が1位であることに変わりませんが驚きなのがヤクルト。
得失点差は2位で推定貯金数は4個なのに最下位と現状かなりの不運に見舞われている可能性があります。
5月以降ヤクルトは躍進が見られるかもしれません。
最下位は中日とDeNAでどちらも推定貯金は-5とやや苦しい状況。
どちらも失点が多くディフェンス面で課題があるかもしれません。
巨人や広島はほぼニュートラルで今後次第と言えるでしょう。
パリーグ
なんとソフトバンクが運ではなく実力で蹂躙していることが判明。
というか現状でもかなり強いのに推定だとさらに貯金を積み重ねる異常な状態。
得失点を1チームが占有しており他のチームは全部0以下とあまりに無慈悲。
そのせい?か他の5球団は順位ほどの差はないです。
特に西武は順位では圧倒的な最下位でしたが推定貯金数では2位と3位と僅差の4位。
1点差で7連敗、サヨナラ負け3連発と中々ハードな4月でしたが巻き返す力はあると言えそうです。
意外と実際の貯金ほど日本ハムは戦力がなく、それはロッテや楽天にも言えこの3チームは戦力の台頭が待たれます。
オリックスはほぼほぼニュートラルです。
実際の戦力
では概要の最後に各球団が投球・打撃・守備・走塁のどこでプラスやマイナスを作っているのかを確認します。
算出に使った指標は冒頭にある通りですが気になる方もいるかもしれないの軽く説明します。
①FIP
守備の影響を取り除いた防御率のようなもの。
また投手本来の実力を示すという点でも防御率より優れており、翌年の成績との相関性も防御率より高いです。
②wRAA
打撃内容をより詳細に得点化し実際に何点その選手が平均よりも増やしたのかを測る指標。
例)
ヒットの得点価値は約0.7点ということがわかっています。
仮に50打数で打率.300と.200の選手がいた場合ヒット数は15本と10本と5本の差があります。
得点価値は0.7点なので0.7×5で3.5点分.300の選手が貢献したということが言えるのです。
③UZR
守備で防いだ失点を数値化した指標。
UZR+5点の選手は5点失点を阻止したと言えます。
④UBR&wSB
UBRが走塁で稼いだ得点、wSBが盗塁で稼いだ得点。
例えば他の走者よりも多く2塁からヒットで生還できるとUBRはプラスになります。
盗塁は成功すると0.2点、失敗すると-0.4点の得点価値があるのでそこから計算されます。
セリーグ
意外にも阪神は実戦力だと4位と苦戦中。
投球・打撃・走塁は優秀なものの守備が非常に悪く特に内野で-10点以上を記録しています。
逆にこちらも意外ですが1番の戦力を誇るのはヤクルト。
得失点差は虚像ではないことを証明する形となっており打撃で他のチームを圧倒。
特にオスナ・村上・サンタナ選手は大きなチームの強みとなっています。
吉村選手を筆頭に投球も悪くなくやはり5月以降の躍進が期待されます。
他のチームは実際の貯金とほぼ同じで実戦力がそのまま順位に反映されていると言えます。
どのチームも致命的な弱点か圧倒的な強みを持っており
巨人は守備走塁が優秀なものの打力不足。
岡本選手の頑張りが凄いですがそれをセンターが完全に消してしまっています。
中日は打撃が致命的な弱点なもののほかは悪くないです。
特に村松選手が希望の光といえショートで打撃・守備ともに大きな軸となっています。
広島は色々と足りていないですが守備は優秀。
特に特筆したいのが矢野選手で年間30点防ぐほどのペースと驚異的。
DeNAは打力はありますが投手が壊滅。
先発も救援も鉄火場で平良選手の離脱が非常に痛いことになってしまいました。
パリーグ
実戦力でもソフトバンクが圧倒。
リーグ1番の打撃・守備・走塁貢献で他の球団と圧倒的なまでの差をつけています。
特に打撃は寡占状態で総計は57点、総計貯金は14と推定貯金数を上回っています。
売り出し中の川村選手も打撃・守備・走塁すべてで貢献しチームの顔になるかもしれません。
他は日本ハムが投球貢献も打撃・守備・走塁を合わせた野手貢献もほぼニュートラル。
田宮選手の調子維持が大事になるかも?
意外?にも3位に入ったのは西武。
打撃貢献は圧倒的な最下位ですが投球・守備・走塁において良好な数値を記録。
野手では佐藤・古賀選手が貢献度のツートップと地味ながら外崎・源田選手からの世代交代もしています。
ロッテと楽天はほぼ推定通り。
楽天は小郷選手が今年の打低のせいで目立ちませんが非常に優秀な成績です。
ロッテは佐々木朗希選手が相変わらずのでエースの投球。
平均球速は前年の159.1から154.9とかなり抑えめですがそれでもリーグ最高の投手の1人であることに変わりません。
最後になりましたが気になるのはオリックス。
投球はNO.1で打撃貢献も致命的なマイナスではないにもかかわらず守備と走塁で苦戦。
特に守備はここ10年でワーストレベルにマイナスを稼いでいてかなり心配です。
なのでここ3年ずっと守備が不調な宗選手を筆頭に中川・安達・頓宮・森選手と今のところ守備が悪い選手の改善。
これがなされれば今よりもさらにカチコチのチームを作ることが出来るでしょう。
まとめと今後の展望
というわけでデータで2024年の4月をまとめてみましたがいかがだったでしょうか?
簡潔にこれまでをまとめつつ展望を考えると
セリーグ
・意外と阪神の戦力はなくヤクルトが強い。
・他のチームはほぼ横一線でどこが抜け出すか予想することが難しい。
<今後の展望>
・ヤクルトが上位に進出し阪神がやや落ちる(阪神の守備はただの不調で悪いだけという可能性も高い)。
・このためこの2チームの上位争いが起き、残り4チームは4チームで争うことに(2021年のようなイメージ)。
・その中では巨人がやや実績のある選手が多いので優位かも(もちろんほかのチームも十分候補)。
<各チーム推察>
・阪神は内野の主力の体調などに気にするといいかも
・ヤクルトは戦い方を変える必要なし
・巨人はとにかく一刻も早いセンターの固定を
・広島は小園選手の起用を明確に
・中日は村松選手を変に動かさないこと
・DeNAはとにかく投手の運用、特に救援陣の運用を改善
パリーグ
・ソフトバンクが思っていたよりも圧倒的に強い。
・西武は圧倒的な最下位とどん底だが戦力としてはプラスではないもののないわけではない。
・他のチームはほとんど順位通り。
<今後の展望>
・ソフトバンクが変わらず抜け出すものの勢いはやや鈍る(守備貢献度が異常ともいえるため)。
・西武がAクラス争いができるぐらいにまでは上に上がる(ファンとしての願望)。
・日本ハムが他の4球団に吸収される(5割程度に落ち着くのでは)。
<各チーム推察>
・ソフトバンクはもう手を抜いて((´;ω;`)
・日本ハムは田宮選手が異常に成績がいいので無理して起用しないこと
・楽天は浅村選手のサード守備がヤバいのでファーストコンバートも視野に入れてもいいかも
・ロッテは中村選手とポランコ選手の起用に留意
・オリックスはとにかく守備改善と宗選手への守備固めも検討していい
・西武は外野がヤバいけど案外は戦力はないわけではないから無理にチームを変えようとしないこと
というところでしょうか。
念のためお伝えしますがこれらは現状のデータに基づく話であり今後を保証するものではありません。
中身を振り返ってみると意外とヤクルトがちゃんと戦力があったり逆に阪神がなかったり。
またソフトバンクがあまりに圧倒的すぎるということがわかって面白かったなと思いました。
冒頭でもお話ししましたがこれをお話のタネにしたりトレードなどの妄想に活用してくれれば嬉しく思います。
自分は西武ファンなので悲観するほどじゃないなと思えたのが収穫でした(笑)。
好評なら今後もやろうかなと思うのでよければ是非ブログ村の得点だったりXでの宣伝よろしくお願いします。
コメントもとても嬉しいです。
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